スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

猟奇刑事マルサイ / 大越孝太郎

所謂ガロ系の、サブカル系とカテゴライズされるような漫画は一度は惹かれはしたものの苦手だった。
丸尾末広駕籠新太郎山野一などに興味は持っていたけれど。

一時期はグロテスクな表現からは一歩引いていたけれど、最近は人間椅子や、それの影響で読み始めた江戸川乱歩夢野久作に影響され猟奇趣味が一層濃くなって戻ってきた気がする。
それでも一心不乱に作品を探るワケではなく、もうちょっと自分をコントロールしつつ客観的に、多方面から物事を考えることができるようになったとは思う。
映画『乱歩地獄』がまた狂った内容で、中には微妙だと思えるところもあったけれど、とても気に入ったし創作に対する意欲と表現の幅が広がった気もする。
エログロナンセンスのナンセンスの部分についていけなかったんだけれど最近は違ってきてる、なんとなくそこも楽しみにしている。

決め手になったのが人間椅子のギタリスト和嶋慎治が帯に宣伝文句を書いているという理由と人間椅子関連という理由のみでたまたま買った大越孝太郎先生の「猟奇刑事マルサイ」である。
もう、”猟奇がやってくる”といった具合でソッチ系の興味を駆り立てられる。

一時期はゴア/ポルノ系グラインドにのめり込んでたな、ずいぶん前だけど、そこでノイズまで行き着いたときに自分に一番ピッタリな正統派デスメタルやその周辺に戻ってきて、それまで聞かなかった音楽の楽しみ方もわかってきた、なんてこともあったけか。



表紙、修正入ります!


帯に書かれている文句は、
『拉致・監禁・SM・ラブドール・カニバリズム・復讐・人間椅子・生前葬儀・ゴミ屋敷・・・・・奇才・大越孝太郎が描く猟奇的欲望の事件ファイル!!』…人間椅子って響きは猟奇だけどちょっと違う気がするw
これ、18禁じゃないんですよ30禁ぐらいがいいと思うんですが。

そんで一言ワジーのコメント、裏にはもっとびっしり書いてあるけど。
『この本をワクワクしながら読みおおせたあなた、あなたは人として立派に倒錯しています。 和嶋慎治/人間椅子』
この本をレジに持っていくときは、心の中で「もし本当に気分の悪くなるものだったらどうしよう…。1500円もするのに…」という声がしてました。
帰ってさっそくワクワクしながら読み始めたところ、「うっわぁ~…面白ぇ~!」と。
実際胸糞悪くなる人はいるだろうアンドレイ・チカチーロ等の殺人鬼の写真が出てきたりはしましたけれども。
あゝ、和嶋さん、私は倒錯者なんですね!

なんと俺が買ったのは4年前に発売された漫画でした、現在も増刷されてるなんて、いやはや納得のいく内容ですよ。



話は、そういうもの専門の探偵というか警察の秘密捜査一課である『マルサイ』のメンバーが事件を解決していくというものである。
登場する人物は、人の数だけ世界があるこの世の中、お察しの通りであり帯の通り、重度の倒錯者・変態性欲がワラワラと。
真っ当だった人が壊れてしまったり、最初からどこか歪み、拉致監禁に命をささげる男や洗脳で奴隷を作る人など、どれもがあまりに常識を逸している為あまりにも現実的。
内容は猟奇の果て、エログロが苦手なら読まないほうがいいと断言する。

読んでいて思ったことは、尋常ではない暴力描写とエロ描写の印象が強いが、探偵ものとしてはかなり緻密にできているんではないかと思う。
「CYNTHIA THE MISSION」を読んだ時のような、天才的に作り込まれ、計算された設定と展開は見事。

「ラチカン」での本物の殺人鬼を勉強として教える人物が登場する、所謂”先輩”の教えから学び、驚異的な知識を得てしまった人物の陰惨で至極”現実的”な話であり、本書を紹介するに一番ふさわしい話であろう。
殺人鬼の写真を額に飾り、いろいろな”先輩”のトリックを奴隷たちに教育させるのだ。
もちろんプレイの一つであろうが、要するに本書で描いているのはこれなんだと思う。
あとがきの通り、これは一つの犯罪資料なのだ。
江戸川乱歩「陰獣」の冒頭で言うところの”前者”であり、身の毛もよだつ事件を描いている。
これがきわめて現実的に思えるのはこの話で”先輩”=”前科者”を例に出して学んでいる加害者の話がフィクションではなく、且つ常識を逸しているからである。
常人には思いつかないからといって起こり得ないことではないのである。

「地底の星」は個人的には微妙だったかなとも思えるけど発想は凄い。
「人間按摩椅子」には帯にコメントを寄せている人間椅子のギタリスト、和嶋慎治そっくりの人が椅子職人として出てきて笑ってしまった。
いいのかワジー!
江戸川乱歩の短篇「人間椅子」を知っている人ならより楽しめると思う。
「隣のゴミ屋敷」でひたすらゴミの分別をさせるという登場人物には、真面目であり正義感が強い故に壊れてしまった人のリアルさをよく描いている。
「アイツを許さない!」は猟奇探偵モノの王道を行く内容だともいえる、江戸川乱歩なんかをやはり思い起こさせる。
何よりも凄いと思ったのは「孤高の鬼」『私オナニーしてないと死んじゃうのッ!』ってシーンである。
要するに強迫観念を使った実験のところなのだけれど、「ああ、強迫観念を使ったか、そういう使い方があったんだ」と、よくある手なのだろうけどヤられた。
最後の方の展開の持って行き方もすごくよくできている。



「怖いもの見たさ」がある方…、どうぞ、お買い求め下さい。
そこで自分がわかることでしょう、ただ、この紹介文章で不快感を感じた、これは自分の文章が下手な所為でもあるでしょうが、とにかく自分には縁のない世界だと思った方はサッパリと忘れてください…。



あ、ここまで読んだ方なら読む気になってると思いますね、きっと。
なんだか…すいませんでした、表に出すような本じゃないことはわかってますが素晴らしかったので…。
このブログ自体表に出てないですし。
スポンサーサイト

コメントの投稿

Secre

プロフィール

もつA

Author:もつA
粉砕紳士。
当ブログについて
もうなんかリンクフリーですが、一言くださるとありがたいです。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
カウンター
今聴いてるもの
りすにんなう

最近聞いた曲

AnikiniA’s Profile Page

..
読書メーター
読書
もつAの最近読んだ本
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。